グレ教員の日々の感想

学校嫌いな小学校支援学級教員。日々の思いを忘れないように書くブログ。子育て、学校、読んだ本とか。専門は発達障害支援。

特別支援でオンラインってどないすればいいの、って話。

コロナ禍で、感染が広がっている地域では、小中学校を休校にしてオンライン学習にシフトしている学校が多いらしい。

コロナの収束するかどうかに関わらず、オンラインでも学習できる(成果をあげられる)ような人材が今後は必要とされる。なので教育者側もそういった人材を育てるような指導をしていかないといけないとは思う。

 

 

ただ、オンライン化していく教育の中で特別支援教育って一歩も二歩も十歩も遅れてるな、って思ってて、どうにかしたいけどどうすればいいかわからない、っていう悩みをだらだら書いているのが今回の記事。正直他人様の身になるような記事ではないことには自信がある。

 

私の勤務する知的の特別支援学校では、地域の感染拡大を受け、「2学期はとりあえずオンライン学習できる子はする。」ということになった。「できる子は」ってのがどういう意味かは後述するが、私の学校は、比較的障害が軽度で、小中学校でやっているような学習が可能な子供から、重度重複障害といわれる、言語でのコミュニケーションが困難な子供まで幅広く在籍していて、まぁ多くの特別支援学校とだいたい同じ状況だろう。

 

そもそも、特別支援を受けている子供に対してのオンライン学習は通常小中学校に比べてかなりハードルが高いってことを、昨年4月、つまり一回目の緊急事態宣言のときに痛感した。

 

ハードルってのは主に、

1.子供がiPadとかパソコンなどの端末を操作できるか?

2.子供とオンラインでコミニュケーションが成立するか?

3.子供のニーズにあった教育活動をオンラインで提供できるか?

の3つかな、と個人的には考えている。

 

私の勤務校での話をすると、「1.端末操作」をクリアできる子供がすでに50%を切る。この時点で半分以上のお子さんに対して「教師⇔児童生徒」という形式が難しくなることを意味するが、仮に「1端末操作」をクリアしても、「2.コミニュケーション」が難しい子がいれ、それがさらにその半分くらいだ。

ここ最近、児童生徒とiPadを触ってテレビ電話したりして遊んだりしている中で知ったことは、知的障害をもっているお子さんの中には、対面での普通の会話はできても、機械を通したテレビ電話をすると、著しくコミュニケーションができなくなる子が結構多いってことを体感している。理由は正直わからないんだけど、話し手の内容を聞けてなかったり、注意が散漫になったりして、テレビ電話を通すと全然会話が成立しない、みたいなことが多々ある。これが、「1.端末操作」をクリアしても「2.コミュニケーション」がクリアできない、という状況だ。

ってことで、知的の特別支援学校の児童生徒で「1.端末操作」「2.コミニュケーション」をクリアできるお子さんがそもそも少ないという点も難しい点なのだが、そこを通過できるお子さんにオンライン学習をしよう、と思ったときに「3.ニーズにあった教育活動の提供」もさらに難しい。

そもそも知的の特別支援学校に通うお子さんの多くは、抽象的活動が苦手な子が多い。なので、特別支援教育の多くは「具体的活動」「体験的活動」ってことで実際に物を触ったり、作業を一緒にやったりしながら学びを得ていくのが王道だし、適切な指導法だと思う。これが本当にオンラインだと難しい。去年の最初の休校時には、作業学習の様子を動画にして子供に見てもらったりした作業班もあったようだが、当然担当職員の感想は「手応えはまったくない」といった感じだった。

 

特別支援教育のオンライン学習でのハードルをなくすためには?

 

ってことで、今、おそらく通常の小中学校でやっているようなオンライン学習の形態は、今の特別支援学校に通う多くのお子さんたちにはほぼ授業として成立しないってことになる。

多分特別支援界隈のオンライン学習を今後やるとすると、「1.端末操作」「2.コミニュケーション」「3.ニーズにあった教育内容」を家庭でも支援してくれる存在が必要になるだろう。つまり、オンラインで学校側が日常生活の指導として、「きれいに手を洗おう」といった単元を発信したら、家庭での支援者が一緒に端末を操作しながら、その子と一緒に手を洗う活動をしてくれる、みたいな感じだろう。多くの場合それはその児童生徒の保護者になるのであろうが、そう考えると特別支援界隈のオンライン学習は保護者への負担もめちゃくちゃでかくなる活動となり、頭を悩ませてしまう。

 

これは蛇足かもしれないが、特別支援学校って、教育もそうだけど、家庭支援の側面もめちゃめちゃ大きい。要は障害をもっているお子さんを、言い方難しいけど「預けられる」場所になっていると思うから、「学校休校なんでお家で見てください」っていうのは結構気が引ける。障害をもっているお子さんの教育って手間と時間がかかるから

 

あるいは、「1.端末操作」「2.コミニュケーション」を必要としないような学習をオンラインで発信するっていうのが、理屈的にはなるんだろうけど、そんなことって本当に可能なのか?っていう疑問が自分自身でまったく解決できない。

 

とりあえず、勤務校では「希望者にはオンライン学習を実施する」という対応で保護者に通知を出している。現状、希望を出してきている家庭は少ないが、もしかしたら「学校に期待していない」ってことなのかもしれないし、前述のように「保護者の負担が増えるだけ」と思われているのかもしれない。

 

今、学級の担任間(特別支援学校は1学級に担任が複数名います)で「何をどのように」学習していくかを必死に考えている。

 

「そんなこと、この1年間で考えとけよ」っていう指摘はまったくもってそのとおりなんだけど、この1年、1回めの休校明けからはバタバタと学校生活が始まってそういう思考になれなかったのもあるし、コロナが再拡大して少なくとも休校にはもうならんやろ、という楽観論が学校内にあったのも否めない。まぁ一生懸命やれることをやるけど、正直休校早く明けてほしいってのが本音。もちろん、子供の安全が担保されないまま学校再開してしまうのはよくないとは思っている。ただ、休校期間が続けば続くほど、特別な支援が必要な子どもたちとそうでない子の格差が広がり続けるような気がしてならない。

結論ないけど、そんな感じ。

教員がiPadを買ったなら最初のアプリはGoodNotes5をおすすめするって話

教員×タブレット

教員の同僚で、iPadを購入した、あるいは購入を検討している人が増えてきている。

 

ただ、パッと見てる限りタブレットを買ってもうまく使えていない教員も多いな、ってのが印象で、教員がiPad買ったなら「このアプリだけ入れとけ」って話を今日はする。

それが、Goodnotes5。

GoodNotes 5

GoodNotes 5

  • Time Base Technology Limited
  • 仕事効率化
  • ¥980

apps.apple.com

ちなみにiPad以外のタブレットでこのアプリが使えるかどうかは調べてすらいないので基本iPad前提の話になるのでご了承の上で読んでほしい。

 

GoodNotes5とは?

有料のノートアプリで、iPadでノートを取っている人なら絶対知っているであろう有名アプリ。なので、iPadをそれなりに使えてる人からしたら何を今更って感じだと思うし、そういう人はこの記事ではこれ以降有益な情報はないと思う、とは先に明言しておく。

 

買い切りで980円。使ってみたらわかるが、980円はどう考えても安い。サブスク隆盛時代に買い切りで使えるってほんとすばらしいと思う。

 

いわゆるノートアプリなんだけど、汎用性が高くて、足りない部分があんまりないので、とりあえず1個目のアプリならこれ使っとけばオーケー。

私は私物のiPadを持ち込んで学校業務に活かしてるわけだけど、そのほとんどはこのアプリで行われているといっても過言ではない。

ApplePencil必須。

注意点としては、iPad用のスタイラスペンが必須のアプリであるのでそこは注意。指でのタッチでも使えないことはないが、利便性が格段に落ちるので、少なくとも何かしらのペンは必須と考えている。私は純正のApplePencilを使っているけど、純正だと第一世代Pencilでも10000円を越してくるので迷う人もいるとは思う。2000円くらいのサードパーティ製のペンも使ったことはあるけれど、やはり純正の使用感とは雲泥の差だったので、知り合いに相談されたらとりあえず純正Pencilをオススメはしている。

 

教員が使うなら

教員が使うなら、ってことで使用例をあげていくけど、要は私がどう使っているか、って話になる。

ぶっちゃけ私もGoodNotesの機能をフルで使いこなせてるわけじゃないけど、ライトな使い方だけでも全然980円の元は取れてると思ってるので無理して使い込んでやる、とも思わない。無理して使おうとすると逆に非効率だったりするので自分が使える範囲で使えばいいと思う。

 

ノートとして使う

教員といえば、自分用のノートを作っている人が多いと思う。週案書いたり、授業の記録取ったり、多分人によってそのへんは使い方はいろいろだと思うが、紙のノートでできることの大体はGoodNotes5でできるから、「無限にページの使えるノート」として使い始めてもとりあえずいいと思う。

ノートを何冊もGoodNotes内に保持できるのもメリットで、例えば「学年」とか「学級」とか「分掌」とかで何冊もノートを使いわけている人はそれだけで荷物が減るのでメリット。

 

書類管理をする

GoodNotesの強いところで「PDFの読み込み」と「書類スキャン」ってのがある。

「書類スキャン」ってのは、プリントをそのままノートのページにできるやつで、その上にペンで書き込みできる。

「PDF読み込み」も同じ感じ。PDFで事前に資料が配られたりするならこっちの方がスムーズ。もちろん上から書き込み可能。

フォルダ分けもPC上みたいに階層で整理できるので煩雑にならない。

 

学校ってところは今の時代になっても世界で一番紙使ってるなんじゃないかって思うくらい毎日職員室の仕事机には大量のプリントが散乱する。しかも内容は「学年関係」「学校全体関係」「分掌関係」「行事関係」などいろんな集団で使う内容になるので整理が必須。

自分も以前は、プリント綴りを何種類も用意して「学年」「職員会議」みたいにファイリングしてたけど、場所を取るし、年度末に処理するときにプリントシュレッダー祭りにはうんざりしていた。GoodNotesにしてからは、プリントが来たらそのままスキャンして、即座に捨てることを意識してたら机の上がスッキリした。

 

以前勤めていた学校は、毎日「日報」を配る学校で、そのプリントの管理としてGoodNotesが大活躍した。ページもスキャンしたやつをあとから追加できるので、一日ごとに1ページずつ追加していくことでプリントはたまらないし、あとから参照するのも楽だったのでこのアプリを使っていてよかったと思った。重要な情報が乗ってるページにはマーキングしたり、文字入力でタグつけとけばあとから検索もできるので便利だった。

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階層でフォルダ/ファイルを管理

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iCloud同期

このアプリの強いところとして、アプリ内のデータをiCloudに同期すること。これにより、デジタルものの弱点である、「端末の動作不調」の際にもバックアップが付いてることになるので安心。

 

以前iPadが急に電源がつかなくなって修理に出したときも、データはiCloud上に残っているので事なきを得た。仕事で使っているものこそ、「端末が壊れたから内容すべてオジャン」ってことはあってはならないと思う。

iCloud同期しているとiPadで書いたものと同じ内容をiPhoneで見られるのも地味にメリット。

 

使う際の注意点

こんな感じで、教員が仕事として使うのにGoodNotesってのはすばらしいアプリだと思うんだけど、一応注意点というか使用条件もいくつかあるので挙げておく。

 

ネット環境があったほうがいい。

まず、GoodNotesを使う際に、ネットにiPadが接続している環境があったほうがいいと思う。理由は先の「iCloud同期」や後述する「クラウドサービスとの連携」があるからだ。職場でこの環境を用意できない状況だと、GoodNotes5の優秀さは半減するからうまいことやってほしい。

一般的な解決策はセルラーモデルiPadにするか、iPhoneでデザリングとかになると思う。私は後者で常に持ち歩くミニバックに入ったiPhoneのデザリングによって環境を用意している。インターネット共有を自動にしとくと一瞬でiPadがネットに繋がるから、不便に感じたことは一回もない。

 

クラウドサービスとの連携

何かしらのクラウドサービスは契約しておき、GoodNotesと一緒に使うほうが十分にパフォーマンスを発揮できると思う。

クラウドサービスにPDFファイル等や写真を保管しておき、クラウドからGoodNotesに引っ張ってくる、という作業が結構便利だからだ。業務PCとiPad間でのデータの受け渡しもクラウドを経由することでスムーズになると思う。

私はGoodNotesを使う前からEverNoteのプレミアムプランに契約してたのでそれを活用しているが、GoodNotesの相性というか、使い勝手がそんなにいい気もしていないので、別のサービスに移行したい気持ちもある。一応dropBoxの無料プランを併用してなっとかやりくりしているが効率がいい気はしていない。

DropBoxとかGoogleDriveなど、だいたいの有名どころのサービスと連携可能なので、自身の環境に合わせて選べるとこもGoodNotesのいいとこ。これらのサービスは業務用のパソコンと連携させることでいろいろできると思う。その際は職場とか自治体のルールとうまいこと折り合いつけてやってみるといいと思う。

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録音機能はない

もうこれはしょうがないが、録音機能はGoodNotesにはない。そして、GoodNotesにあったらいいと思うことは多々ある。

講師を呼んでの勉強会とか、授業の反省会とかで、メモしながら話聞くときには録音機能があったらとても便利なのは、録音機能付きのノートアプリを使えばわかると思う。。

私は以前は普段はGoodNotes、録音したいときは別アプリの「Notability」を使い分けてたけど、今はどうしても録音したいとき以外はNotabilityは使わなくなった。Noteアプリの使い分けはあんまりおすすめしない。欲しい情報を探すときに、に時間がかかってなんだか本末転倒感がある。

 

まとめ

まぁいろいろ書いたが、「教員の仕事でiPadどう使ってるの?」って聞かれたらこのアプリを一番使ってるので紹介してみた。

私もノートアプリをそんなにたくさん使ってきたわけじゃないけど、このGoodNotesっているアプリで不満はないし、今後も使い続けていくつもり。アプリの使用例なんかはググれば大量に出てくるので、自分なりの使いかたを見つけられると思う。最初のアプリとしてはおすすめ。

以上。

新しい職場がホワイトだった話。

ちょっとした近況を残しておくと、先月の4月から、自治体が変わって新しい場所での教員生活を送っています。校種も小学校→特別支援学校になったから、日中の生活もガラッと変わった。ホワイト企業のイラスト

 

 

新しい職場が過去イチでホワイト

ひとつ新鮮だったのが、特別支援学校で教員に「空きコマを積極的に作ろう」という雰囲気があるところ。

 

特別支援学校って、ほとんどの授業で複数の教員が授業に入るチームでの指導がほとんどだと思うんだけど、そこをうまく調整することで、空きコマを作って事務作業をしよう、という動きが学校全体にあるのが今の職場。

 

特別支援学校で、日中に空きコマがあるって初の体験だったけど、週に1〜2回、45分くらいだけど、それだけでめちゃくちゃ助かる。放課後に細々した書類整理とかしなくていいので、仕事終わって帰るのがめちゃくちゃ早くなった。

 

もういっこホワイトなのが、このコロナの状況下で「(普段と違うことって意味で)学校行事を強行」をしないこと。

今の学校、結構例年やってたいろんな行事を大小問わずほとんど中止にしているらしい。地域的にはそこまで感染が広がっているエリアではないんだけど、管理職も「無理してやる必要ないでしょ」という感じの姿勢だから行事の数がめちゃくちゃ少なくて、普段の仕事量も少なくなる。

もちろん今年はプール指導はやらないです。

 

別に行事が悪いとは思わないんだけど、いわゆる「感染対策」と両立しない行事って あると思うけど、それを結構どこの学校も強行してるな、って印象。

運動会とかプール指導とか。

誰に気を使ってるのかわからないんだけど、隣市がやってるからうちもやる、みたいな雰囲気もあるのかなぁ。本校の保護者からは、「プールやってほしい」って声がないし、自分が保護者でも絶対思わないんだけどなぁ。

 

 

教員はブラックだと覚悟してたけど・・・

 

今の勤務校で長く働いている先生に聞いたところ、最近かなりホワイト化したらしい。ホワイトな風潮になったら、あとからブラックな提案って出しづらくなるから、そういう雰囲気を作るのも大事なのかな、って思った。

まぁ世の中にホワイト学校も存在してるのを知っただけでも今後の教員人生に少し希望が出てきた感じ。

「スマホ脳」を読んだ感想

 

スマホ脳(新潮新書)

スマホ脳(新潮新書)

 

 

 

2019年、スウェーデンでベストセラーになった精神科医アンディシュ・ハンセンの著書。

読んだので簡単にまとめと考察。

基本読みやすかったですよ。外国人が書いた本の訳書って読みやすい。翻訳者の技術によるのかもしれんが。

 

本の気になったとこのまとめ

 

結論からいうと、スマホタブレットは我々の脳に様々な悪影響を与える可能性が高い、ということがこの本の主旨。

それだけ聞くと、「スマホが台頭した当時からよく言われていること」にしか聞こえないんだが、この本は、人間の「生物学的」機能の構造からスマホがなぜ、我々の生活に影響を与えるのかを考察していて興味深い。

生物学的、っていうのはつまり我々の祖先が数千年前からもっている、「生存するための反応」のことを筆者は言っている。

我々人類の脳は数千年前から大きくは進化していない。10歳までに半数が死ぬような状況の頃からだ。生存率がかなり低い頃から備わっている、自身の生命を守るようにプログラムされた生命反応は、数千年経った現在でも我々の体に残っていると筆者は伝えている。

筆者は生物学的機能をいくつかあげ、現代社会でのスマホとの関わりをあげているが、私はその中で大きく2つの軸があると感じた。「ストレス(HPA系)」と「報酬(ドーパミン」だ。

 

ストレス

我々が日々感じているストレスも、野生で生き抜くために生物としては必要だった機能だったらしい。

周囲の危険に敏感にならないといけなかったから、ちょっとした出来事からも「戦うか逃げるか」を判断しなければならないのだから、危険を感じたら反応が起きるのは生物として当然だ。これをHPA系というらしい。

だが、我々の体に残るこの反応は、現代社会の生活では著しく不和を起こす。今では命のかかわる心配をすることは日常では存在しない。だが、心理社会的なストレスを受けると、野生生物と同じように我々の脳はシステムを発動する。それが仕事の締切が近かったり、SNSの「いいね」があまりつかないといった理由だったとしても。

現代のストレスの問題として、それが長期に継続すること。もともと人間の脳は「生殖行為・食事・睡眠」を後回しにして、今のストレスから逃げたり戦ったりするようにできているが、長期にストレスを受け続ける現代社会でうつ病が増えるのはごくごく自然なことだと筆者は述べている。

現代、スマホSNSなどによって社交をしている人たちは、継続してストレスにさらされていると筆者は伝えている。見なくても良い同年代のキラキラ投稿などを見続けたり、自分の投稿に「いいね」がつくかつかないかなど。

 

スマホを見ることへの報酬(ドーパミン)について

報酬についても。野生の動物にとって「新しい情報」というのにドーパミンがでるようになっているのは生物学的には自然のことらしい。なぜなら「多くの情報をもつこと」はそれだけ自身の生存確率をあげることだから。このことを考えると、人類が無限に情報を出してくれるスマホに依存するのはある種当然のことと言える。

厄介なのは、FacebookTwitter、といった大手SNS会社は、その我々の脳構造を理解して、依存させるようなシステムを作り続けているということだ。SNSのいいね機能はまさしくそれで、いいねの増加をスマホを下にプルダウンしないと行けなくする仕様は、スロットマシンのレバーを引くことと大差ない。

ちなみに、10代は脳の制御機能(前頭葉)が機能的に未発達(目先の快楽を優先してしまう)であり、大人よりもよりいろんなものに依存しやすい。10代がSNSスマホ依存になるのはある種必然である。10代は依存症になりやすいからこそ、アルコールやタバコは10代に規制をかけているのに、スマホは制限されないことに筆者は警鐘を鳴らしている。10代は感情の起伏が激しくてストレスも感じやすいことも相まって、子供にスマホをもたせるのは危険なことである。かのAppleのスティーブジョブスも自分の子供には「iPadの使用を制限した」ことから、作った人たちがその危険性を理解していたのであろう。子供の学習にタブレットが有効だ、という意見もあるが、筆者は「上位の優秀な子たちをより優秀にする可能性はあるが、それ以外の子たちにはだいたい悪影響だろう」という認識であると私は解釈した。

対策

スマホに飲み込まれない対策としては、シンプルに運動がいいらしい。ストレス対策とデジタルから離れるという意味で。

様々なスマホ研究が各国で出されているが、正直追いつかないのが現状だ。研究のスピードよりデジタルの発達のスピードのほうが早いからだ。もしかしたら、人類の脳がスマホに対応するかもしれないし、そういった研究が出るかもしれない。人間のためにテクノロジーがあるのであって、飲み込まれないような生き方をしていくべきだろう。

 

 

本の感想

正直、「こわっ」と思いましたね。

私自身、間違いなく、「スマホ依存」状態ですね。スケジュール管理、連絡手段、娯楽、ほとんどをiPhoneiPadで行っているので、もし明日からデジタルが手元からなくなったら、まぁ禁断症状出るでしょうね(笑)この「スマホ脳」も実際kindle版で読んでいますし。

実際読んでみると、見に覚えのある現象がたくさんあります。スマホをいじりながら、家族の話していても半分くらいは聞いていなかった、みたいなことって結構あるし。本書でも述べられてた、スマホを使い続けることによる集中力の欠如や注意の散漫もとても実感していて、YOUTUBE動画を見ながら関連動画をスクロールし探していますし、Web記事もどんどん次の記事を探している状況。

 

また、「電子書籍での読書やPCでのメモ取りは、紙よりも脳への定着が悪い」って話について。私は1〜2年ほど前に、読書については紙の本からkindleにほぼ移行したんです。本棚の場所を取らないとか、いつでも読み返せるってメリットもあるんですが、まとめがやりやすいな、と思っていて。kindleって気になったページをスクショしてマーカー入れてアプリのGoodnoteに保存。みたいな読書やっていて、あとから見直すときにとても便利なんだけど、読んだ直後は記憶にあるけど、しばらく経って思い出そうとすると、何を書いてあったかあんまり頭に入っていない。もちろん紙の読書のときもそれはよくあるんですけど、なんかkindleに変えてからより思い出せなくなっているようなきがしていて。そしたらこの著書の一つのトピックを読んで納得。

人間の脳は節約好きなので、「(iPadに入っているから)覚えなくて良い」と脳が認識すると、頭に残りにくくなるらしい。これを「グーグル効果」とか「デジタル性健忘」というらしい。筆者が学生のタブレット学習をおすすめしていない理由の一つがそれらしいが。

 

本当は10代に読んでほしいけど、今の10代ってもうこの本を読むほどの集中力ってないんだろうな。

 

ちょっと怖くなった私は、twitterアプリをiPhoneのホーム画面から削除した(笑)まぁ何が変わるかはわからないが、この本を読んで何もしない、ってのがそもそも怖かった。

おそらく社会全体としては、人類の集中力は下がっていく傾向は止められないんだろうなあ、と。だからこそ、集中力を維持できたまま大人になれる子は希少価値があるかもしれない。自分の子供に安易にスマホを与えないようには意識したい。そのためには自分がある程度コントロールできないと話にはならないが。

 

現代、学校の授業のあり方についての言説として、「スマホ禁止はおかしい」「グーグルで調べられる知識は学ぶ意味が薄い」という言説に、前々から微妙な感触を覚えていたが、よりその感覚はこの本を読んで強くなった。

 

おそらく日本よりも諸外国のほうが、学校へのスマホ持ち込みが緩いところが多いと思う。日本もそうすべきだ、っていう意見もわからなくもない。「スマホは存在するんだから、スマホをもっていても上手に使える子供を育てるべき」みたいな論ってめちゃくちゃ聞くからね。では、今の大人に「上手にスマホを使えている」人がどれだけいるのだろうか。この本に書かれている通り、「スマホに飲み込まれている」大人が大半だろう。子供たちを守るために、今の大人に何ができるか、今一度考えたい。デジタルが好きで、デジタルの良いところをたくさん知っているからこそ、改めて。

 

楽天UN-LIMIT×iPhoneの一旦の私の結論。

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最近、楽天UN-LIMITの記事ばかり。スマホ依存の現代人の一人である私にとってスマホの電波が安定するかしないかって超重要事項であるから仕方ないと思うが、最近はスマホ回線どうしようかな、しか考えていない。

 

 

karly1008.hatenablog.com

 

 

karly1008.hatenablog.com

 

楽天UN-LIMITを契約してもうすぐ3週間過ぎ。現状の結論としては、「無料なら急いで解約することはない。ただし、メイン回線1本としては不安」といったところ。

 

楽天エリアなら最強。

楽天UN-LIMITは楽天回線が安定してつかめるエリアなら最強だと思う。エリア内使い放題は強すぎ。

一度、でかけた先のショッピングモールで楽天モバイルの店舗があったが、その付近だと楽天回線をめちゃくちゃ掴めた。(これについては「楽天CASA」

Rakuten Casa(楽天カーサ) | 通信・エリア | 楽天モバイル

とかいう、楽天回線を発するルーター的なものが楽天公式から出ていて、それに類するをおいているんだろうと推測。)

動画ダウンロードなんてのもしてみたが普通に速いし、これがモバイルで通常で使えたらすごい。

 

ただ、実際にはその楽天回線を掴む、ってのが結構難しい人がたくさんいるんだろうなって思っている。

調べてみると、楽天回線は屋内とか地下にかなり弱い電波を使用しているらしいところも安定しない一因になっていると思う。自宅付近でつながるときもあるが、窓際にスマホをおいて安定するかしないかってレベルなので通常使用としてはう〜ん。って感じ。

 

楽天回線が安定しないエリアでのiPhone使用はやはり不向き。

私の自宅も、楽天公式のマップではバッチリ楽天エリア内だが、屋内だろうが屋外だろうが回線を掴むのは安定しないし、回線掴んだと思っても、しばらくするといつの間にかパートナー回線に切り替わっていた、っていうことも多々ある。(これが楽天が至るところで『エリア詐欺』と言われている所以だと思うが、私自身もそう思っている人間の一人だ。)

前回の記事でも触れたが、iPhoneは外見で「現在iPhone楽天回線に繋がっているかパートナー回線に繋がっているか」を判別できないので、「楽天回線だと思って大容量ダウンロードしていたら実はパートナー回線をつないでいて、使用上限5GBを使い切ってしまう」みたいな事故も起こりうる。

ということで、回線が安定しないエリアにお住まいの私のようなiPhoneユーザーには、少なくともオススメできるようの代物ではないかな、と思ってます。

 

パートナー回線すら飛んでないエリアもある。

楽天アンリミットをメイン1本にできない理由のもう一つの理由に、圏外なりすぎ問題がある。パートナー回線を含めても網羅できていないエリアがあるのは楽天のマップから見ても明らかで、そこに入ると完全に圏外になってしまう。さらに加え、マップではエリア内であっても屋内だったり様々な条件で、圏外になってしまうことがしばしば見受けられる。

この時代に首都圏で携帯が圏外になることなんてあっていいのだろうか、いやない。

他の格安SIM業者は、大手の電波を借りているが故に、遅さはあっても繋がらないということがほとんどない。(と思う)これは楽天が新規参入業者であるが故の仕方ないことではあるが、ユーザーから見たら明確なデメリット。

私の普段の行動範囲では、パートナー回線につながらないことは殆どないのだが、時々少し遠出をしたときに圏外になることがたまにあり、たぶん10年以上前にガラケーを使っていたとき以来の「全く電話もネットもできない状況」になんとも言えない強い不安を覚えたのは私が現代人である証(2回め)。

 

それでも私が解約しない理由

でも私は当分解約しなくていいかな、と思っている。理由は二つ。

①パートナー回線は無料なら文句を言えない水準。

パートナー回線はauのを使ってるらしいが、速度的には問題ないし、前述の通り、基本的には私の生活圏では繋がらないことは殆どないので、「5GBの格安SIM」を無料で契約してるとお前ばそれでも破格という他ない。

加えて、パートナー回線における「データ高速モード」のオンオフが任意で設定できて、高速モードオフのときは、通信量カウントがされない、という仕様なので、普段はこのモードに設定してる。高速オフでもLINEで動画を送信するとかじゃなければ通常使用できるレベルだし、youtubeとかも240pとかにすれば遅延なく観られる。(これは私の動画の趣味が人狼ゲームみたいな流し聞きができるジャンルなのもあると思うが)普段の生活では基本ストレスはない。

 

ということで、使い放題を全く意識せず、月5GBのつもりで運用してる限りは幸福度は下がらないレベルかな。と。

 

②圏外対策を、他のSIMでする。

前述した、「パートナー回線すら掴まない時の対策は必要」だと思う。私はこれを他の格安SIMとの併用をすることで乗り切ろうかと思っている。

現在検討してるのはiijmio

www.iijmio.jp

理由はデータのみSIMを格安で、かつeSIMで提供しているからで、私のiPhoneにも対応可能。ただ、iijmioの公式を見ると新規発行に3000円くらいかかるらしいので、お試しでするには少しだけ勇気がいる、くらいの理由。

 

無料が終わったら解約すると思う

「現状がこのまま続く」という仮定の話をすれば、そのときは2980円の楽天UN-LIMITを継続する理由は私にはないと思う。楽天は今も必死に基地局を建てまくっているらしいが、私にとってはあと11ヶ月の無料期間中、それまでに楽天の回線が改善することが、私が契約を継続する条件になると思う。でなければ契約する理由がない。それくらい他社大手も安くなりすぎていると思う。

 

 

【追記】やっぱりiPhoneは楽天UN-LIMITと相性悪いみたい

先日の記事で私のiPhone楽天回線を全然掴まなくてパートナー回線しか掴まいって話を書きました。

 

karly1008.hatenablog.com


よくよく調べてみると、iPhoneは自動で回線切替の機能がついていなく、楽天回線掴みにくいみたい。

 

 

 

前回の記事で、楽天エリアのはずの自宅でも全然電波が入らないって話をしました。

iPhoneの「ネットワーク選択」から手動で「441 10」を選択することで無理やり楽天回線を掴みに行くことができました。

ただ、家の中心(窓から離れる)に行ったり、トイレとか洗面所みたいな壁に囲まれた場所にいくとすぐ圏外になってしまいます。窓際にスマホを固定してなんとか接続を維持できるレベル。

 


他の機種で試してないからわからないけど、やっぱり結論はiPhone楽天UN-LIMITをメインで使うのはあんまりオススメしない。

一番の理由は楽天回線を掴んでいるのかパートナー回線を掴んでいるのか確認する手順がめんどくさすぎる。

androidなら楽天アプリから「現在どこの回線に繋がっているか」確認できるらしい。iOS版アプリからは確認不可。

 


ただ、一応AppleWatchに楽天LINKの通知が来るようにいつの間にかなってたから、少しずつiPhone楽天モバイルに対応してきているような気がします。

 

グレ教員は契約継続

無理矢理ですが使えなくはないし、Applewatchのアプリ対応から見ても、改善される余地はあるかな、と思ってもう少し使ってみたいと思います。無料ですしね。

自宅の前とかに楽天基地局できないかな〜、とか妄想したりとか。

iPhoneを楽天UN-LIMITにして2週間で早くも後悔している話

 

まぁタイトル通りなのだが、2週間位前に楽天UN-LIMITにメイン回線を移したばかりなのだが、現状乗り換えた恩恵がひとつもないので結構後悔しているって話。

 「楽天アンリミット」の画像検索結果

 

エリア内なのに楽天電波を一生掴まない我がiPhone

契約して2週間。いまだ一度も私は楽天回線に繋がったことがない(たぶん)。職場も自宅も楽天公式のエリア内であるはずなのだが。楽天アプリからデータの使用状況を確認する限り、パートナー回線の使用量だけがモリモリ増えていくところから、一度もつながっていないのだろうと予想している。

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パートナー回線利用状況

パートナー回線の利用は普通に。

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楽天回線は「利用履歴がない」とのことw

 

ちなみに使用機種はiPhoneSE(2世代)。一応楽天の公式にもiPhoneSEが楽天UN-LIMITに対応していると記載があったはず。

 

電波は飛んではいるっぽい。

一応ネットで記事を検索しながら原因を調べていたところ、周辺に楽天電波は飛んでるっぽい。

 

 

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モバイルネットワークで、この440 11ってのが表示されると楽天電波が飛んでいるエリアらしい。が。

 

(21/02/28 修正:説明では「440 11」となっていますが、写真では「441 00」になっています。この写真だと、楽天回線は飛んでいない、という考えになると思います。このとき以降、よくよく観察していると、「440 11」を自宅内で確認できるときと、できないときがありました。時間帯などによっても関係するのかもしれませんが、詳しいことは未検証です。いずれにしても「安定していない」のは間違いないと思います。)

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 (その後、自宅の同じ場所で確認。このときは「44011」を確認。ただし選択しても「圏外」になることが多いです。)

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が、繋がっているバンドはいつ調べても「18」。楽天回線につながっている場合はバンド「3」と表示されるらしい。

 

無料でも使いたくないSMSの不安定レベル

楽天回線がつながらなくても、パートナー回線が1ヶ月5GB使えるのが楽天UN-LIMIT。楽天回線を掴まなくても、普段からそんなに大量データを外出中に使わないのであれば、1年間無料ということで考えれば破格の内容、なはず。本来。

実際に使うまでは、「1年間無料だし、別に楽天回線がつながらなくてもいいや。パートナー回線で1ヶ月5GBもあれば十分だろ」と思っていた。が、楽天に変えてからSMSの送受信が全然安定しなくて厳しさを感じている。

先方から送られているはずのメッセージが届いていないことが確認できているだけで2回。もしかしたら他に受信できていないメッセージもあるかもしれないが。こちらからの送信は基本的にできているっぽい。

教員界隈はLINEすらやっていない同僚もいるからSMSでの連絡手段が安定しないのは辛い。

これだったらMVNOの1000円くらいのプランを契約しようかな、と思うレベルである。

 

Appleさんはまだ楽天をキャリアだとは認めていないらしい。

f:id:karly1008:20210214084726j:plainあと、これは確認しなかった私が悪いのだが、Rakuten LINKという楽天回線用のSMS・電話アプリ。これを経由するとAppleWatchに通知が来ません。これまでメッセージと電話はAppleWatchが教えてくれていたから現状ストレス。

そういうもんだと割り切って使い続けるのも選択の一つだが、う〜ん、となっている。

Apple楽天をキャリアとして認めればいずれAppleWatchにも対応するアプリが出るのだろうと思ってがいるが、それまで耐えて蓄積するストレスと、無料の恩恵を天秤にかけて今やめちゃうってのもひとつあり。

 

 1年間使う、という決め打ちはできない。

1年間無料は魅力的だったが、楽天基地局とか周波帯が改善されないと使用感が満足になることはなさそう。

現状様子見だが、1年間の無料期間を待たずして解約も視野に入れている。以上。

 

追記。初めて楽天回線を、「一瞬」掴んだ。
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この記事は近所のファミレスで書いているのだが、そのとき一瞬楽天回線を掴んだのを確認した。

ただ、ドリンクバーを取りに席を立ったら、そのわずか数メートルの移動だけでパートナー回線に切り替わってた。おいおいw