「『意識高い系』の研究」を読んだ感想
本の概要
セミナーへの参加、おしゃれなレストラン・カフェなどを嬉々としてSNSにアップする人々。しかし実際に何か行動してるわけでもなく、知識や技能があるわけでもない。筆者はこれらの人間を「意識高い系」を定義しています。「意識の高い人」や「リア充」とは一線を画す彼らの行動心理を様々な側面から分析する本。
読んだ感想
納得できる分析・考察
筆者は、地元を離れて、(特に大学進学時において、協調しているように感じた)都市部にでてきた者を「意識高い系」の要素の一つであるとしている。
これには非常に納得させられてしまいました。それは、私自身、地元における「ムラ社会の息苦しさ」をひとつの理由として、田舎から東京圏に出てきた歴史があるからだと思います。結局大学卒業後も、(地元に就職できるにもかかわらず)東京圏に就職した理由も、大きく分ければ同じようなものです。私のこれまでの居住地の変遷は、筆者が指摘する典型的な「意識高い系」と同じ動きなんです。正直読みながら「これ、オレじゃん」と思いながら読んでいました。けっこう耳が痛い。
居住地以外の分析でも、「歴史」や「定量的なデータ」を入れながら、分析の妥当性を高めていくのも上手で、うまく納得させられた、って感じですね。
コラムがおもしろい
章間に挟んだコラムは「意識高い系の見分け方」を中心に書いています。著者の本気なのかジョークなのかわからない微妙なセンスが光る。ちなみにこれを本気で書いているとすると著者はリア充ではないだろう(確信)
だから何?と思ったら終わり
まぁこの手の考察はそういうもんです。生活に何か活かせるわけでもないし、あなたが「リア充」ならきっと『だから何?』と思うはず。
著者はある界隈で有名なあの人
ひろゆき氏とのやりとりがYOUTUBEにいくつか挙がっていて、それだけ観るとよい印象はまったくなかったです。しかし本を読んで、とても勉強されていておもしろい文を書く方だな〜と思いました(上からですみません)あの番組に出なければよかったね、なんて。
まとめ
結構すいすい読めてよかったですよ。勉強じゃなくて読み物として読みました。
追記:うーん、amazonのURLをつかって本の画像とテキストをうまく載せられない。