グレ教員の日々の感想

学校嫌いな小学校支援学級教員。日々の思いを忘れないように書くブログ。子育て、学校、読んだ本とか。専門は発達障害支援。

【本】『凡人道~役満狙いしないほうが人生うまくいく』を読んだ感想

 

凡人道 役満狙いしないほうが人生うまくいく

凡人道 役満狙いしないほうが人生うまくいく

 

 

本の概要

 

著者であるひろゆき氏が、これからの日本を生きる「特別な才能のない人」に対し、生き方の心得をまとめた本。

日本全体は、今後の未来として低賃金化や治安悪化など環境が悪くなる未来は避けられないとしながらも、大きな希望がなくても楽しく生きていけると主張している。

章ごとにマンガも入っているのと、簡易な話し言葉で書かれているのでとっても読みやすい。

私はちょい早めに読んで90分くらいで読めました。

 

著者について

ひろゆき氏は2ちゃんねるの開設者で有名ですよね。今は何の仕事をしているかわかりませんが、ネット番組やテレビにちょくちょく出演されているのをお見掛けします。

私自身は、YOUTUBEでときどき生配信をされているので、アーカイブを拝見しています。動画は編集ほぼなしだし、音質も画質も低い感じです。が、ひろゆき氏ほどの儲かっている人があえて質素な感じで放送をやってるからこそ、その話の内容については納得感が多いコンテンツ化と思います。

 

本の感想

率直な感想では、ひろゆき氏らしい本。

というか、彼が普段生配信で言っていることの中で「才能ない人の生き方」の部分だけをまとめたような本になっています。

なので、彼の配信をチェックしている方にとっては、「なんだ、いつも言ってることじゃん」と思うかな、と。ただ、あんまり放送見たことのない人にとっては、この本は彼の主張をわかりやすく知れる本になっている、と思います。彼の配信ってダラダラコメントに対し雑談しているような感じなので、1から今までの放送をチェックするのは無理なのでね。

基本的に彼の主張の根底にあるのは「社会や他人については諦め」たうえで、「自身の幸福が最大になるようにする」ことを意識して生きることが大事。ということだと理解しています。社会や他人がよくないのはしょうがない(=期待しない)ということを思ってしまえば、楽しく人生を送れるってことなんだと思います。

 

心に残った部分を自分に置き換えて考える。

「好きなことで生きていく」に囚われない。

ひろゆき氏は日ごろから「仕事というのは、基本的にみんながやりたくないこと。だからお金がもらえる」ことを口にしています。なので「好きなことを仕事にする」ことはみんなができることじゃないと指摘しています。なので「そこまで苦じゃない仕事を天職と呼ぶ」結論を出しています。

 

このことを自分に置き換えると、去年までは特別支援学校で働いてたのですが、その時の仕事は「そこまで苦じゃない」仕事でしたね~。ただ、やりがいがめちゃくちゃあったか、と言われれば微妙でした。

現在は小学校の特別支援学級で勤務していますが、今は昨年と逆で、「仕事は苦が多いけど、やりがいはある。」って感じなので。って考えると、私の天職は特別支援学校のき教員なのかも。と。

 

「四大卒」の下駄が必要な人は多い

 

これもひろゆき氏が配信でよく言っている内容ですね。「特に才能がないなら4大卒」に行くべき」というやつです。最近では、特にインフルエンサーや有名人などが、「大学に行くだけでなんとかなる時代はなくなる」という主張をしている中で、ひろゆき氏は一貫して「Fランだろうが大卒の資格はとるべき」と主張しています。それだけで就職や収入の可能性があがる、「凡人道」というものなのでしょう。

 

確かに理想論としては、学歴かかわらず、能力に応じて評価がされる社会であるとよいのかもしれませんですが、現状いまの日本ではそれは望めないですよね。「能力がなければ大卒をとれ」っていうのは理にかなった選択なのでしょうか。質の高い学問が重要だと私は感じているので、資格取得みたいなノリで大学に進学するのがあまり好きにはなれないのですが、個人の選択としてはそうなるよな、って感じはします。

 

本の読んだ感想まとめ

いつもひろゆき氏の著書や配信を観てしまうのは、彼の主張を聞いていると「何も特別な存在である必要ないんだ」って思わせてくれるからです。

私と同じ教員という立場に限定しても、インターネットを見ていると教育著書をたくさん出版されている方々や、教員の待遇改善に尽力している人たち、学会で実践報告をされている方々など、私よりもはるかに「特別」な人たちが様々いらっしゃいます。それを見るたびに「私も何者かにならなければ、教員になった意味がない」というような焦りを感じることが多々あります。

ただ、本書を読んで、「毎日楽しけりゃいいや」「楽しく教員やれているうちはそれを続けよう」と気持ちになります(今はそれも少し怪しくなっていますが)。もちろん、人の人生にかかわる仕事なので適当にしていいわけではないので、向き合っている子供たちに対しては私の与えられる最大限の環境は提供し続けますけどね。

ひろゆき氏自体は本当にテキトーな感じで本や配信をしてますけど、きっと彼に助けられている人、いっぱいいるんでしょうね。

 

今後の将来に不安を感じている人、焦っている人、一回はひろゆき氏ののコンテンツにあたってもいいのではないでしょうか。